徐庶、母のために曹操のもとへ去る
徐庶の才能を知った曹操は、彼を自分の幕下に迎え入れようと企んだ。曹操は程昱の策を用い、徐庶の母を許都に招き、偽りの手紙を書かせて徐庶を呼び寄せようとした。徐庶は母の手紙を見て、涙を流して劉備に別れを告げた。「母のために許都へ行かねばなりません。しかし、私は終生、曹操のために一計をも献じません」と誓った。劉備は悲しみながらも徐庶を送り出した。別れの際、徐庶は劉備に「伏竜(諸葛亮)こそ、天下に並ぶ者なき天才です。ぜひ彼を訪ねてください」と告げた。劉備は「伏竜とは誰か」と尋ねると、徐庶は「諸葛亮、字は孔明、瑯邪陽都の人です。今は隆中に隠れ住んでおり、臥竜と称されています。この人を得れば、天下を治められます」と教えた。劉備は心に深く刻み、伏竜を訪ねる決意を固めた。