劉備、樊城を捨てて逃亡す 民と共に歩む
曹操の南下と劉琮の降伏を知った劉備は、孔明の進言に従い、やむなく樊城を捨てて江陵へ向かうことを決意した。新野・樊城の民は劉備の仁徳に感じ入り、十万余りの民が劉備に従って共に逃亡した。劉備は「民は我が基礎なり」と言い、彼らを捨てずにゆっくりと進んだ。関羽・張飛は「追手が迫っています。民を捨てて先を急ぎましょう」と進言したが、劉備は「大事を成す者は民を本とする。民が我について来るのに、どうして捨てられようか」と言い、聞き入れなかった。孔明は感嘆し、「真の仁者の言葉です」と述べた。